第27回千葉県サッカー選手権大会決勝戦 兼 第102回天皇杯千葉県代表決定戦
天皇杯本戦への出場は3年ぶり5回目となる。
<スターティングメンバー>
GK:谷口 裕介
DF:笠松 亮太,西袋 裕太,石井幹人
MF:加藤 大育,橋本 龍馬,小泉 隆斗,伊川 拓
FW:上松 瑛,峯 勇斗,秋葉勇志
<ベンチスタート>
GK:本吉 勇貴
MF:富塚 隼,冨樫 凌央,伊藤 純也,平野 貫路
FW:飯澤良介,林容平
シーズン前に怪我をして調整をしていたベテラン選手2人が戻ってきた。DFの笠松とMFの秋葉だ。
その一人、秋葉の1得点1アシストの活躍で天皇杯への出場権をもぎ取った。
1得点目は前半29分、ボールを下げた浦安は石井から左に開いた西袋にパス。そのボールを見ながらセンターからするりと左側に抜け出し駆け上がったのは秋葉。西袋はそのタイミングを逃さずロングフィード。秋葉はボールを持ちながらゴール前まで運び、「ゆうし!」と声を出してボールをアピールした上松にマイナスのパスを出した。上松はワンタッチでボールをゴールに蹴り込んだ。
関東1部リーグ昇格の2014年からのチームメイトでJFL時代にも活躍した息の合う二人のなせる技だ。
2得点目は後半11分。相手がボールを持って侵入すると、左サイドで伊川、小泉、石井、上松で囲みこみ奪取。小泉がロングボールを蹴るとそれに反応して駆け上がったのは橋本と秋葉。秋葉がボールに触り、左の橋本に渡すとそのままゴールラインギリギリまで粘ってゴール前にマイナスのクロス。そこに飛び込んだのは秋葉。ヘディングでゴール左に突き刺した。
秋葉の公式戦ゴールは2020年11月以来。
<全体の総括>
ファーストシュートを放ったのは加藤。大学卒業後2年目でパワーが増してスターティングイレブンの地位を築いている。その直後、順天堂大学の清水(25番)が放ったシュートはゴールポストギリギリ外れるが思わずドキリとした。この清水選手こそ、ブリオベッカ浦安の育成出身。当時は上松や秋葉、富塚がコーチをしていた時代で千葉県の決勝で合間見えるとは、長年のブリオベッカファンなら感涙ものだ。
浦安は早めにボールを動かし左右からの攻撃を仕掛ける。順天堂大学は寄せが早く、ボールを持っているとすぐに奪われてしまうので切り替えが危険だ。
上松の得点後、左から仕掛けた小泉に相手選手が交錯して小泉が倒れる。主審が「肩が外れたみたい!」とトレーナーを呼んだ。本日は左利き選手がベンチにおらず、交代はどうなるか、と心配をしていたが小泉は立ち上がった。
試合後本人に聞くと「肩が外れてしまったがトレーナーに腕を持ってもらったらハマった」とのことで痛みをこらえながら90分フル出場をしてくれた。このタフさが彼の強みでもある。
前半35分ごろからは順天堂大学の猛攻が続くが、CB中心に跳ね返し続ける。
前半終了直前の44分には橋本が強烈なミドルシュートを放つがクロスバーをかすめて外に。
ハーフタイムで前半ゴール後から足を気にする様子を見せていた上松に代えて冨樫を投入。
その冨樫は後半24分に右のハーフラインから相手GKが前に出ている隙を見てロングシュート。これがクロスバースレスレに外れたが、会場からは「ウォー」という声が。
後半25分には笠松に代えて平野。加藤をセンンターバックに配置して平野は加藤のポジションに入る。後半27分には平野がスピードを活かしてボールを運び、秋葉とワンツーでペナルティエリアに侵入してクロスを出すもオフサイド。
大学生相手にかなりの運動量をこなしており、峯の足がつった。
後半37分に峯と秋葉を富塚と林に代える。
後半40分には石井も足がつる。
アディショナルタイムを含めた最後10分は、ゴールを目指して前がかりになる順天堂大学の攻撃を跳ね返し続ける。
アディショナルタイム4分を凌いで主審の終了の笛が響いた。
3年ぶりの千葉県選手権優勝と5回目の天皇杯出場が決まった瞬間だ。
千葉県サッカー協会会長の片岡様による表彰。
多くのサポーターと育成選手の応援に都並監督が拍手で締めた。
都並監督コメント:順天堂大学の選手は一人一人が上手いので苦しめられた。そんな中、選手全員がしっかりと守り、狙い通りカウンタで得点が出来た。特にベテランの秋葉選手には関心させられた。課題も見えたこともあり、まだ成長をしていきたい。天皇杯出場をすることで、応援をして下さっている皆様に恩返しが出来たと思っています。応援ありがとうございました。
秋葉選手コメント:この試合に向けて準備してきたことがしっかりと結果につながって嬉しい。支えていただいている皆様にも感謝したい。
上松選手コメント:何より失点しなかったことが良かった。この試合に勝てたことは価値がある。ありがとうございました。